11月の原油市況の動向

摘要

11月の原油市況は史上最高を更新し続けた10月に比べるとWTI，ブレントが月間平均で5ドル弱の大幅反落，ドバイも約3ドル値下がりしている。 11月の原油市況は，WTIが50.13ドル／バーレルでスタート。 10月同様50ドル／バーレルの大台乗せで始まったが，その後55ドル／バーレル台まで上昇した10月とは違い，第2週には47～48ドル／バーレル，第3週には46ドル／バーレル台まで下げた。 大型ハリケーン「アイバン」の影響で減産を余儀なくされていたメキシコ湾岸の原油生産が回復し原油在庫が増加基調となったこと，また，マイルドな気候によりヒーティングオイルの需給逼迫懸念が後退したことが下落の背景。16日には46.11ドル／バーレルと，10月26日のピーク（55.17ドル／バーレル）から実に9ドル強の大幅値下がりとなった。 月末には感謝祭の連休を挟み49ドル／バーレル台に戻したが，結局，WTIの11月平均価格は48.48ドル／バーレルとなり，前月比4.61ドルの大幅値下がりを記録している。 一方，日本向けFOB価格の指標となるドバイ，オマーン両袖種は36ドル／バーレル台，40ドル／バーレル台でそれぞれスタートしたが，WTI同様弱含み第3週は32ドル／バーレル，34ドル／バーレル台に下落している。 この結果，11月平均価格はドバイ34.87ドル／バーレル，オマーン36.69ドル／バーレル，両油種平均価格は35.78ドル／バーレルとなり，前月比2.87ドル値下がりしている。