5月CPの下げ要因は今のところ全くないLPガス市場

摘要

サウジアラムコは30日，わが国の輸入関係各社に対して4月のLPガスCPをプロパン290ドル，ブタン294ドル（／トン）とする旨，通知してきた。 前月比プロパンが25ドル，ブタンが29ドルのそれぞれ大幅上げとなった。 　 通常，需要期が明けた4月CPは下げとなるのだが，今年は3月のCPが下げていたことや市場環境がやや例年と異なっていたことなどから，CPも少し違う動きとなったようだ。 ·筏罚饯欷摔筏皮猊ē庭毳`価格がいずれも高すぎる。原油価格はWTIが3月半ばに13年半ぶりに38ドル／バーレル台となるし，1月の急騰が2月にようやく落ち着いたナフサがまたぞろ3月は上昇，昨年の春，10ドル／百万Btuを突破した天然ガスも今年は少し安いレベルで動くかと思いきや，ここへきてまたまた大幅な在庫低下で6ドル／百万Btu超となる勢いをみせてきた。米国のガソリン小売市況は29日に過去最高値を記録したが，5日には更に上昇して全米平均178セント／ガロンとなった。 　 エネルギー総体の価格が上がることから，それらがすべて原材料コストに跳ね返り，ようやく回復傾向が仄かにみえ始めた景気の足を引っ張る可能性も指摘されている。 米国でも原油·ガソリン価格の急騰問題が大統領選挙の重要な争点として急浮上した。 ≡亭颏悉袱幛趣工毳ē庭毳`価格高騰はLPガスにも多大な影響を与える。 そればかりかその急騰ベースの上に乗っかってLPガス独自市場の上げ要因が絡hでくる。 以下，3月市場を簡単に振り返ることから始めよう。