ボトムから反騰へ原油急騰がLPガスCP上げを招く

摘要

サウジアラムコの5月LPガスCPは，プロパン·ブタンともに470ドルとなった。 前月比プロパンが35ドル上げ，ブタンが同45ドル上げとなった。 3月，4月とほぼ100ドルずつ急落してきたCPだが，本誌でも示したとおり「4月ボトム，5月反騰」が現実のものとなった。 いくつか要因はあるが，何といっても原油急騰の影響に尽きるといってよい。 WTIはついに75ドル台に至った。 これでナフサは各市場で600ドル／ト，台へと急上昇。 天然ガス，エタンも高値となった。 欧米LPガス市場も再び500ドル超。 プロパンは530～540ドルとなった。 しかし，原油急騰の影響を比較的受けなかったのが極東LPガス市場。不需要期入りに伴う市況軟化の方が強く反映され，4月上旬には450ドルCFRそこそこでの成約もみられたほど。 それでもさすがにWTI75ドル／バーレル，ナフサ630ドル／トン弱にも抗し難く下旬には510ドル弱に上げた。 サウジアラムコは今回も極東市場にプライオリティを置いたCP値決めを行っており，510ドルから45ドルどころのフレートを差し引いたネットバック価格をCPにはぼ反映させている。 この結果，CPの対原油価格位置はプロパン·ブタンともに90％を割り込hだ。