燃料油販売量6年連続のマイナス

摘要

3月の石油製品需要は燃料油合計17,602千klで前年比4.2％減となった。 2月の20％減に比べれば多少上向いた感じはするが，10カ月連続のマイナスと低迷ぶりは変わらない。20年度の燃料油合計販売量は2億99万klで前年度比8.0％のマイナス。 これは6年連続の減少で，「石油市場動向調査委員会」による需要見通し＝前年比97.5％を5.5ポイントも下国った。 全油種がマイナスで，ナフサ，灯油，A重油は二桁減を記録している。 一方，3月の原油処理量（精製業者分）は19,022千klで前年比89.6％。 10カ月連続の減処理で，3月は二桁減まで抑えられた。 20年度の合計処理量は223,974千klで前年度比95.9％。 上期が100.6％，下期が91.6％で，下期入り後特に処理が抑えられている。 3月の製品生産は17,739千klで前年比7.9％の減産。 ガソリンが前年比増産となった以外はすべて前年比減産。 ナフサ，ジェット，A重油，C重油が二桁減産となっている。 3月の製品輸入は2,345千kl，輸出は2,613千kl。 年間でも輸入が29,276千kl，輸出が34,153千klとなり，輸出が輸入を上回っている。 以上の結果，3月末の燃料油在庫は11,794千kl（流通在庫は含まず）で，月間229千klの減少となった。 前年同月末比102.2％となり，2カ月連続して前年レベルを上回っている。灯油在庫は月間437千klの減少で1,830千kl。 月末にかけて気温が下がったため，在庫が減少した形で，前年同月末比95.6％と前年レベルを下回っている。