全油種で販売がマイナス

摘要

8月の石油製品需要は燃料油合計17,472千klで前年比8.3％の減少となった。 油種別には，ガソリン4.0％減，ナフサ0.2％減，ジェット12.9％減，灯油25.1％減，軽油5.0％減，A重油15.0％減，C重油23.0％減と結局，ガソリンからC重油まですべての油種がマイナス，特に，灯油，A重油，C重油は二桁減少を記録，合計でもまれにみる大きな落ち込みになった。 前年割れは4カ月連続。 一方，8月の原油処理量（精製業者分）は20,590千klで前年比98.3％。 2,000万klの大台に乗せてはいるが，対前年比では4カ月連続の減処理。 4～8月合計処理量は93,930千klで前年同期比98.4％と需要不振に沿った減処理となっている。 8月の製品生産は18,567千klで前年比3.4％の減産。 原油処理の減少を反映して，ガソリン，ジェットを除いたすべての油種で前年比減産。 また，製品輸入は2,808千klで前年比2.3％の増加。 輸入の80％以上をナフサが占めており，中間三晶は，灯油，軽油が前年の2割程度，A重油は輸入ゼロといった状況。 以上の結果，8月末の燃料油在庫は14,538千kl（流通在庫は含まず）となり，月間1,679千klの増加となった。 前年同月末比105.8％と前年を上回っている状態。 灯油は月間1,122千klの大幅増加で4,282千kl。 400万kl台に乗せ，前年同月末比115.8％の高水準に上がった。8月末に400万kl台に乗せたのは平成15年以来3年ぶりで，在庫積み上げペースは例年よりもかなり早い。