東京ガスが新電力料金メニュー2020年度需要家220万件へ視界良好

摘要

東京ガスはこのほど新電力料金メニュー「ずっとも電気1S」を発表し，更なる家庭用電力需要家獲得に乗り出した。同社は周知のように一昨年4月からの電力小売全面自由化でいち早く家庭用への新規参入を表明し，電気での新料金プランを発表するとともに，トラブル等に対してのサービスプランも打ち出して需要家獲得に邁進してきた。その結果，家庭用電力需要家は自由化半年後の一昨年10月に申し込み件数が50万件を突破。その後も順調に需要家数を伸ばして，昨年12月18日時点で109万2千件と新電力ナンバー1の地位を不動のものにしている。同社が長年培ってきた地域需要家からの信頼が大きく貢献していると思われるが，今回の新電力料金メニュー発表は，これまでの家庭用電力小売での経験を踏まえて需要家の声に耳を傾け，一方で地域での競合相手である東京電力エナジーパートナーの料金を意識したものとなっている。使用量がどhな場合でも，東京電力の従量電灯Bより安い料金としているのだ。これにより同社は2018年度未での電力需要家数を158万件に伸ばし，2020年度末で220万件とする計画。一方，昨年4月から始まった都市ガスの小売全面自由化では，同社は大阪ガスや東邦ガスほどのダメージを受けておらず，電力，都市ガスのトータルの需要家確保では圧勝の気配。いずれ東京電力の巻き返しが始まるとみられるが，福島第一原発事故の影響で都市ガスでのPRがままなら如、現状では，しばらくは東京ガスの独走が続きそうだ。