エネルギー経済の動き

摘要

石油·ガストラック燃料などに使う軽油のスポット（業者間転売）価格が上昇した。原油相場の下落が一服したうえ，輸出が増えて国内の需給が引き締まった。店頭価格も前週まで3過連続で値上がりしている。このまま上昇が続けば，運送会社などに影響が出る可能性がある。京浜地区のスポット価格は現在，1l57．75円（海上物，中心値）。直近の安倍をつけた1月下旬と比べて約31％高い。石油元売は為替の円安基調の定着に加え，アジアの製品市況が底堅いことから輸出を増やしている。1月は前年同月比53％増の約105万klと，国内販売量の約4割にあたる軽油を輸出した。軽油のスポット価格は高値をつけた昨夏と比べれば，なお3割程度安い。ただ，運送業界からは「運転手不足により人件費が上昇しており，最近の軽油の値上がりは経営の不安材料」（全日本トラック協会）との声があがる。