電力用一服で需要は9.4％減に

摘要

4月のLPガス需要は前年同月比9.4％減の1,152千トンとなった。東京電力の受入れがなかったことが影響して低水準となった。4月の需要量が110万トン台まで落ち込hだのは，最近では初めてのこと。それでも一般用需要は0.2％の増加だ。4月は気温が全国的に低く，プロパン一般用は0.9％減にとどまり，同ブタンは4％近く伸びた。直納船による大口需要は4月は化学原料用以外はゼロだった。3.11大震災以降，ほぼ毎月のように受け入れてきた東京電力向け輸入が，前月まで続いた高水準の反動もあって途切れた。鉄鋼用も入着がなかった。このため供給も，輸入が100万トンにとどまり，国内生産が22万トンの合計122万トンとなった。前年同月比約15％の減少だ。この結果，在庫は月間68千トン増加の195万トンとなった。前年同月末比では105.5％。ランニング在庫は205千トンと65千トンの増加となった。4月のLPガス輸入通関CIF価格は88,229円／トンで前月比1,768円の下げ。ドル建ての大幅下げがアベノミクスの円安誘導で大幅圧縮され続けている。元売各社の6月仕切価格改定は，CP反映月が違うことから各社上げ下げがマチマチで，しかも格差が生じた。