下げ圧力強まる産燃油市場需要不振に原油市況も軟調

摘要

世界的な景気減速懸念が続く中，国内では迷走する政権に対して解散·総選挙圧力が強まって一段と先のみえない状況となっている。需要減退懸念から弱含む原油市況は，11月前半までのドバイ原油が10月平均から3ドルも下げた105ドル／バーレル前後で推移しており，11月の元売週決め仕切も前月に続いて下げ優勢の展開となっている。景気の低迷は日中間の関係悪化で一段と強まり，石油市場は需要不振が更に深刻度を増しているが，原油市況も盛り返す気配をみせず下げ局面での需要期入りとなっている。在庫積み増しは進まず，タンク入れ替えの安値スポット玉は溢れるという中で，生·販にとっては極めて厳しい値取り環境となってきた。ほぼ四半期ごとに上げ下げを繰り返してきた今年の原油市況。7～9月の上げ局面ではガソリン末端市況が150円／l台半ばとなり，大口産燃油は70円／l台まで上昇していた。それが9月末から下げ圧力が強まって反落に転じ，10月末現在のガソリンは現金フリが150円／l割れ，産燃油も大口70円／月割れとなった。11月前半は下げに一段と拍車が掛かっている状況だが，ディーラー各社はなhとか下げに歯止めをかけたいところだ。