一般向けは3.0％が47,300円0.3％HPPほ53,170円と決定＝7～9月分C重油価格同時決定＝

摘要

JX日鉱日石エネルギーは9月22日（水），大手需要家と進めてきた7～9月分のC重油価格交渉が合意したとして，第2四半期の全S分別決定価格を発表した。前期と同様のL／H同時，前年同期と同様の期中·同時決定となった。王子製紙と合意したS分3.0％のHSC価格は47,300円／kl（支払サイト60日向け，京浜湾内平水船持ち届けベース）で，前期決定から4,450円（8.6％）の反落。一方，東京電力と合意したS分0.3％HPPのLSCは53,120円／kl（支払サイト30日向け，京浜湾内平水船持ち届けベース）で，前期決定から4,650円（8.0％）の反落。3.0％と0.3％の価格が決まったことで，60日サイトの一般向け0.2％～3.0％全S分別価格が決定したほか，30日サイト向け0.1％の価格も発表された。仕切基準価格が特約店などに通告された7月末頃は，原油相場が上昇に転じていたことから，8月積みは仕切基準を大きく上回りそうな状況にあった。しかし，8月10日にFRB（米連邦準備制度理事会）が景気減速を認めたことをきっかけに，原油相場はもちろh米ドル相場やニューヨーク株式相場まで，金融関連相場は総崩れになり，円の対米ドル為替相場は15年ぶりの円高水準を目指す展開に変わった。その結果，今期の決定価格は仕切基準より安くなるという，通告時には予想できなかった方向へ好転した。HSは仕切基準から800円，LSは780円それぞれ後退し，前期からの値下がり幅を拡大させた。政府·日銀の円高是正を狙った円売り介入によって為替市場にサプライズが発生，一段の円高は阻止された。原油相場は反落から立ち直っているが比較的静かに展開している。10～12月分はHSが続落，LSが横ばいのコスト状況にはあるが…