燃料油販売2.8％のプラス

摘要

11月の石油製品需要は燃料油合計16,813千klで前年比2.8％の増加となった。ジェット燃料油以外はすべてプラスとなり，10月の3.0％減から一転して好調な伸びとなったが，これは前年の屋根が低いことが伸びを押し上げた面が大きい。需要規模自体は1,600万kl台で，11月としては低い。油種別にみると，ガソリンが3.0％増，ナフサが0.3％増，ジェットが5.7％減，灯油が6.1％増，軽油が6.3％増，A重油が0.9％増，C重油が3.1％増。灯油，軽油が6％台と高い伸び。一方，11月の原油処理量（精製業者分）は17,825千klで前年比102.3％。製油所の稼働率は82.7％で，前月比10.5ポイント，前年比7.7ポイントのそれぞれ大幅アップ。11月の製品生産は16,415千klで前年比0.1％の減産。原油処理量の増加に対して，製品生産はわずかに減産となっている。需要期入りの灯油は前月比31.0％の増産だが，前年比では7.1％の減産。11月の製品輸入は2,975千kl，輸出は2,359千kl。10月に続いて輸入量が輸出量を上回っている。以上の結果，11月末の燃料油在庫は12,348千kl（流通在庫は含まず）で，月間156千klの増加となった。前年同月末比98.9％と5カ月連続して前年レベルを下回っている。灯油在庫は月間57千klの減少で2,863千kl。これは前年同月末比86.7％になり，引き続いて前年レベルを大きく下回っている。