7～9月分王子向け3.0％47，100円 東電向け上期分LSCも同時決定

摘要

7～9月分のHSC重 油と上期分のLSC重油の価格が9月25日（金），同時に決定した。新日本石油が王子製紙と東京電力と進めてきた価格交渉が合意したことを受けたもので，新日石は同日，上期分のS分別決定価格を発表した。HSCは四半期ごとの期中決着が維持されたほか，LSCも上期分としては3年ぶりの期中決着になるなど，早期決着を期待する市場の願いが叶った格好。新日本石油が王子製紙と合意したS分3．0％のHSC価格は47，100円/畑で，仕切基準を1，550円も突き抜けたことから，前期決定からは9，550円（25.4％）もの大幅続騰となった。仕切基準策定直後から，原油相場が上昇基調を強めたためだ。一方，東京電力と合意したS分0．3％H P P（高流動点）の価格は4～6月分が42，150円/ke,7～9月分が52，270円/kl（30日サイト，湾内船持ち届けベース）で，4～6月分は1～3月分から7，880円（23．0％）の反騰，7～9月分は4～6月分から10，120円（24．0％）の大幅続騰となった。原油バブルの崩壊で久しぶりの安値へ急落していた1～3月価格（34，270円）に比べると，7～9月分は18，000円（52．5％）も反発したことになる。なお，30日分の支払いサイト格差はすべて50円のため，60日サイトの一般向け決定価格は4～6月分が42，200円，7～9月分が52，320円となるはか，前期比値上げ幅は東電の30日向けと同じ。L SCの中央価格交渉では，価格算出フォーミュラやルールが前年度合意を踏襲した形になっている。「経費」については新データを算入した結果，原油バブルの後遺症が表面化した格好で，前年度を960円，仕切基準を420円も上回っている。