ベース価格が75ドルとなったWTIはガソリンとともに更に高値日揮す

摘要

石油価格の上昇がもの凄いことになってきた。 米国の独立記念日四連体が明け，5日にNYMEXが5日ぶりに開場すると早くもWTIは75.19ドル／バーレルと75ドルを突破したのだ。 昨年の8月29日，今年の4月21日に次いで三度目の75ドル台だ。 前2回はこれをピークに下げていったのだが，今回は違う。 13日に76.70ドルとなった後，翌14日には時間外で78.40ドルを記録，終値でも77.03ドルとなったのだ。 80ドルが目前に迫ってきたのである。 これまでは75ドルはある種「異常高値」として扱われていたが，最早それは許されなくなった。 75ドルに付けて少し下げるが，今度はその少し下げた高値価格がベース価格となって，次の急騰のベースとなる。 そhなことが繰り返され，とうとう75ドルがベース価格となってしまった。何も原油ばかりではない。原油が高騰するからでもない。 ガソリンの全米平均小売価格が7月24日とうとう3ドル／ガロンを突破したのだ（EIA調べ）。 「ガソリン価格3ドル台の危機迫る」と最初に騒がれたのが2000年の5月。 しかし，この時はリフォーミュレーティッドガソリン（RFG）がシカゴとミルウォーキーで213セントとなったというものだった（313セントの間違いではない！ ）。 それが今やレギュラーの全米平均が300.4セント（7月31日同）。 RFGは331.6セントにも達している。 ハイウェイ·ディーゼルの全米平均は298.0セント／ガロン。 この3ドル突破も時間の問題である。 加えて7月15日から米国を襲っている熱波。電力需要急増だ。 死者も170名。 電力需要急増だから天然ガス需要も急増。 ひと月前は5.5ドルだった天然ガスが今や8ドル／百万Btuだ。 ガソリン代，電気代，ガス代が次々高騰。 米国民は筆舌に尽くしがたい「熱い，暑い夏」に泣いている。