極東市場実勢100％フォローで100ドル下げたLPガスCP

摘要

サウジアラムコの4月LPガスCPは，プロパンが435ドル，ブタンが425ドルとなった。 前月比プロパンが95ドル，ブタンが105ドルのそれぞれ大幅値下げとなった。 3月CPが2月比92～97ドル下げだったから，2カ月で約200ドルもの急落となった。 原油熱量等価比でも89～90％と昨年9月以来の相対的安値となった。 3月は原油が高騰して高値推移となったが，需要期明けを間近にしたLPガス市況は各地で大幅下落。 特に極東CFR市場は，3月第4週にはプロパン470ドル台半ば，ブタン460ドルどころとなっていた。 あとで詳しく述べるが，4月CPはこの極東軟化市場をそのままフォローした形での値決めとなったことが注目される。 3月に急速に下落した極東LPガス市場だが，3月最終週からはもう様相が変わり始めている。値頃感が出て中国の買いが増加した。 加えて，原油高が続きナフサもまたまた上昇してきた。 スエズ以東市場のナフサとブタンの市況格差は100ドル前後にも拡大した。 石油化学からのブタン買いが入り始めたのである。 一方，USガルフのプロパン市況（CIF）は直近約490ドル。 中東CPは435ドル。 西向けアービトラージが大きなうねりとなって動きは始めた。CPは4月がボトムとなりそうな気配である。下げた時は上げる時なのだ。