記録型DVD用高出力赤色半導体レーザ

摘要

記録型DVD装置の高速化·大容量化のために重要な赤色LDの高出力化の方策として，（1）端面劣化の抑制，（2）動作電流の低減，（3）キンクレベルの向上の3つのポイントについて説明した。 特に本稿では，200mW以上の高出力動作を実現する上で最も大きな課題であるキンクについて，その発生メカニズムを実験的に解析し，導波路内で発生する熱が主因であることを示した。さらに，キンクレベルの向上のためには，高次モードのカットオフ条件から十分なマージンがある設計ポイントを選ぶためにリッジ幅を狭くすることと，導波路での熱の発生を抑えるために共振器長を長くすることが有効であることを述べた。以上の方策を実施した当社の赤色LDが，16倍速DVD+-R用赤色LDとして，十分な特性および信頼性を有することを紹介した。 今後の高出力化要求に対しても，以上のポイントに着目し，更なる高出力化を図っていく。