自動車用センサとその種類,その応用

摘要

100年以上前に自動車は誕生した。機械技術を結集し，その性能が向上して来た。大きな変革が求められたのは，排ガス規制が始まった時であった。自動車エンジンからの排ガスを清浄化するために，酸素センサを用いたフィードバック制御が導入されたからである。この時から，自動車に電気·電子技術の導入が重要となった。その後，車載されるセンサの種類の増加と半導体技術によるCPU（CentralProcessing Unit）の進化と導入が大きな役割を果たした。一方で，電気駆動によるアクチュエータの開発も重要な要素となっている。機械的要素での自動車制御にかわり，センサ，CPU，アクチュエータからなる電気的な制御がその中心となっている。その結果，認知，判断，行動といったより高度な制御が可能となっている。この傾向はますます加速される傾向にあり，外界情報やネットワークと連携することにより，自動車に知識，情報を持たせる方向に進化しつつある。地球環境やエネルギー問題を解決するために，ガソリン，軽油といった化石燃料から，バッテリー，燃料電池，水素燃料といった新しい燃料形態へ進化させようとしている。