古くて新しいカプセル形成技術

摘要

2000年初頭にクリントン前アメリカ合衆国大統領が宣言したナノテクノロジーイニシアティブは，21世紀における米国のTechnology Flagshipとしての立場を明確にする決意の現れであり，基本的かつ構造的な戦略である。その影響は大きく瞬く間に全世界へと波及し，現在では先進国における科学技術の1大趨勢を形成している。我が国では，総合科学技術会議において材料産業などの製造業におけるナノテクノロジーの重要性を指摘している。 ナノテクノロジーに関する科学技術基本計画（平成13年3月30日策定）の中で，ナノテクノロジーは情報通信，環境, ライフサイエンス（健康），材料等広範な分野にわたる融合的かつ総合的な科学技術と見なされ，特に，ナノメールオーダーでの原子·分子の操作·制御によってナノサイズ特有の新たな機能を発現させることで科学技術の新領域開拓と技術革新の先導を促すとしている。