ナノ粒子の合成と機能化、実用化に向けて--NEDOナノ粒子プロジェクトの研究成果

摘要

ナノ粒子は，エレクトロニクス分野だけでなく，薬学，バイオ産業など多くの分野で興味深い材料として開発が行なわれているが,数年後にはさらに多くの分野への応用が期待される。単結晶ナノ粒子の合成は，液相合成法や気相合成法で可能となりつつあるが，今後は，これからのナノ粒子の表面修飾，分散技術の向上，さらに，塗布·乾燥の技術や，ポリマー中に均一混合する等，ナノ粒子のもつ機能性を発現させる技術の開発が重要となってくる。 ここでは，ナノ粒子の合成およびその電子·情報材料，光機能材料,構造体材料などへの応用に関する研究の一端を紹介したが，また，ナノ粒子の特異的機能を各種のデバイスへ応用して製品化するためのプロセス開発が重要である。 さらに誌面の都合上述べなかったが，コロイドとエアロゾルの科学·工学および新規なナノオーダーレベルの各種計測技術の開発も検討していく必要がある。