ATP法による微生物の迅速試験法 ATPZERO1法による新しい微生物管理手法とその運用方法

摘要

培養法の課題は大きく4つに分類され、①結果を得るのに数日から数週間、②培養条件に適合しない微生物の検出が困難、③熟練技能者による無菌振作や培養テクニック、④培養に伴うコンタミネーションのリスクと培養培地の廃棄処分等、である。また、環境中には培養不能菌／Viable but Non-Culturable（VBNCorVNC）と呼ばれる菌が存在するため、培養法に基づく培地では検知できない場合もある。そこで培養に依存することなく微生物を捉えるために、蛍光染色法やPCR法等の迅速で簡便かつ高精度な検出·計数法が開発されてきている。