水熟条件不における固体酸触媒を用いたセルロースの加水分解反応

摘要

水熱条件下におけるセルロースの加水分解反応に対する固体酸触媒の効果を検討した.スルホン化活性炭を触媒に用いたところ，150°Cにおいてグルコース収率約40C-%を得た.他の代表的な固体酸であるH型ゼオラィト，硫酸化ジルコニア，およびスルホ基をもつ陽ィオン交換樹脂では，グルコース収率はそれぞれ10C-%程免13C-%，および25C-%であった.スルホン化清性炭では，反応前の水熱処理により硫酸ィオンの溶出が抑えられたが，硫酸化ジルコニアや陽ィォン交換樹脂では硫酸ィォンの溶出がみられた.硫酸ィォンが溶出すると，廃液や触媒劣化の問題だけでなく，副生成物も増加した.[主張したい事項](1)水熱条件下で有効に働く固体酸触媒，(2)セルロースからのグルコ-ス収率.