高選択·高活性CO酸化触媒の開発--Pt合金担持モルデナイト触媒の特性と触媒作用の検討

摘要

ポリマー電解質形燃料電池（PEFC）は、Pt主体の触媒を必要とし、これがppmレベルのCOでも著しい被毒を受けるので、燃料ガス中のCOを数10ppm以下にすることが必須である。 我々は、このCOの選択酸化除去触媒の担体にゼオライトを用いるとPt，Ru，Pt-Ru，Pt-Feなどを担持した触媒が、従来のアルミナ担持触媒に比べ、選択酸化性が著しく優れることを見出した。 中でも、Pt-Fe/モルデナイト触媒は、200°C以下に於いて、量論比の酸素添加で100％という画期的な選択性、反応性を示すことを見出した。 この活性は、CO_2、H_2Oを含むメタノール改質模擬ガス中でも損なわれることはなかった。 TPD測定、IR測定などから、単味Pt担持触媒に比べ、高活性、高選択性触媒では、CO被覆率、CO吸着力が低下することが示された。 この優れた特性が発現する機構は、CO酸化に必要なO_2吸着が促進される事によるものと考察した。