外表面積の異なるH－ZSM－5触媒を用いたヘキサンの接触分解

摘要

結晶径の異なるH－ZSM－5，およびアルカリ処理により外表面積を拡大したH－ZSM－5を触媒とし，ヘキサンの接触分解を行った．結晶径が異なっても触媒活性，生成物選択性への影響は認められなかったことから，反応は拡散律速でなし「ことが分かった。しかし，コーク生成による活性劣化挙動には差異が認められ，H－ZSM－5の結晶径が小さいほど，また外表面積が大きいほどコーク生成による活性低下が遅かった．これは以下の理由による．①H－ZSM－5の結晶径が小さくなるほどヨーク生成速度が遅い．②同量のコーク生成により細孔がブロックされた場合でも，外表面積が大きいものほど利用可能なミクロ細孔容積の減少は少ない．