Co-Mo系複合硫化物触媒におけるエッジ選択的な活性サイト形成

摘要

CVD法によりCo-Mo硫化物触媒を調製し，MoS_2エッジサイトへのCo固定化量とHDS活性について検討した.H_2S/H_2雰囲気で予備硫化した触媒の場合，飽和固定化量の約65％まで活性はCo担持量に対して直線的に増加したが，それ以上の担持量では低活性相が形成された，H_2S/He雰囲気で予備硫化した触媒ではH_2S/H_2雰囲気に比べ，約65％の固定化Co量で飽和した．H_2S/He雰囲気では2種類あるMoS_2エッジのうち，一方しかCoが固定化されないことが示唆され，そのエッジに形成された活性相（Co-Mo-S）が高い活性を示すと考えられる．さらにH_2S/He雰囲気ではCo-Sの配位数が高い，より活性なCo-Mo-Sが形成されることがわかった．