MgOを用いたフロンのハロゲン吸収分解材料の開発

摘要

MgOのフツ化処理または酸化バナジウムの担持によってCFC12ハロゲン吸収分解能は大きく向上した。CFC12の転化にはフッ化処理MgOがより有効であり，CFC12転化能は試料のフツ化度および酸性質との相関があった。 しかしフッ素が選択的に吸収され塩素はCCl_4となることから，全ハロゲン吸収効率は低かった。酸化バナジウムを担持したMgOにおいては，フツ化処理MgOよりもCFC12転化能は低いものの，塩素もフッ素と同程度吸収することから有効であった。これはCFC12の分解中間体と考えられるCCl_4の吸収分解反応の活性の差異によるものであり，CFC12ハロゲン吸収分解反応においては，副成するCCl_4の分解能が重要であることが分かった。