マグネシウム合金の加工技術：Mg合金棒材の押出メタルインジェクション

摘要

丸棒形状のMg合金材料を使用し、燃焼を押さえるための不活性ガスを使用しない、新しい方式でのMg合金対応射出成形機「Mg-Plus」シリーズの特徴と最新技術を紹介する。 今日、ノートパソコン·携帯電話·デジタルカメラを中心に、マグネシウム合金（以下、Mg材料と略称）を使用した生活の中での身近な製品が、家電量販店の店頭にたくさh並べられている。 自動車関係においても、地球温暖化防止のためのCO{sub}2削減などが叫ばれている中、車両重量を減らして燃費向上を行う目的で、Mg材料が多量に使われるようになってきた（車両重量1％の軽量化で0.5％～1％の燃費が向上する。 1,000kgの車両を100kg·10％軽量化すると5％～10％の燃費向上に繋がるとされている）。 Mgは地球上の地殻物質では8番目に豊富な元素であり、無尽蔵に存在すると言われており、海水からも1リットルあたり約1.3gの採取が可能で、実用金属中もっとも軽く振動吸収性に優れ電磁シールド性にも優れる。 工業材料として100年の歴史があるが、どちらかというと特殊な材料と位置づけられてきた。 電位が低く接触腐食に弱いために、使用される場所によっては制限される場合もあるが、その生産性の難しさにより敬遠される場合も多い。地球環境·生産性·メンテナンス性の向上という顧客の要望に応えるために、2002年に当社が発表したMg合金対応射出成形機Mg-Plus方式（以下、Mg-Plusと略称）について解説する（写真1）。