大容量ストリームサービスのための適応型ネットワークモニタリング手法の検討

摘要

放送や医療，防災などの分野でIPネットワークを用いた大容量なリアルタイムストリームサービスの利用ニーズが高まっている．このような分野では，サービス品質劣化によるユーザへの影響が大きいため，障害発生を未然に防いだり，障害が発生しても速やかにサービスを回復させさたりする必要がある．そのためには，障害の予兆検知や，障害原因と発生箇所の迅速な特定を行うネットワークモニタリング技術が重要となる．しかし，障害原因が，ネットワークダウンを引き起こす機器故障から映像の乱れを引き起こすパケットロスなど多岐に渡り，監視·計測データの関連性が複雑である．また，ネットワーク中の全てのリンクで全ての監視項目についての測定及び解析を行うことは，測定装置や測定データ保存用ストレージなどの測定リソースが膨大となり高コストになる．そこで本研究では，障害原因の解析の高速化と測定リソースの適切な構成を行うネットワークモニタリング技術の実現を目指す．