ELID研削における砥石のマイクロツルーイング：第二報 ブロンズボンドツルアー砥石によるマイクロツルーイング特性

摘要

素材表面に微細な構造を加工する技術は，近年あらゆる産業分野において求められている．特に硬脆材料を使用した物が多く要望されている．超硬合金などの硬脆材料に微細V溝を数十ミクロンオーダで加工が実現すれば，回折格子などの光学部品の金型材料として使われているニッケルなどに比べて，耐久性に優れたものが期待できる．しかしながら従来の加工方法では，高番手砥石をツルーイングして微少切込みで加工しているため加工効率が悪く，また長時間の加工により砥石形状の維持が困難であった．そこで本研究では，低粒度砥石で効率的に形状を加工することを目的に，低粒度砥石におけるツルーイング技術とV溝の加工特性について調査を行った．