特集にあたって

摘要

音は，様々な環境において情報伝達や環境作りなどに活用されることにより，いろいろな役割や効果をもたらしています。また環境の中で，音がメイン要素として存在し，活用されるだけでなく，他の要素と合わさる事によって新たな効果が生まれ，個々の要素単体よりもさらに大きな相乗効果を得られる場合があります。例えば，カーナビゲーションシステムは，合図音や音声ガイダンスが無ければ，ドライバーは刻々と変化する地図を横目で見なから走ることになり，安全上の問題を考えれば，これほどの市民権は得られなかったでしょう。騒音制御31巻3号では，このような，音と他の要素との関わり，組み合わせよる影響·相乗効果について，様々な分野における知見·応用例を紹介し，将来に向けた音の有効活用方法のヒントを与えるものとして企画いたしました。