「現場における騒音測定の実務知識」：II.騒音測定の現場知識－機械室に近接する室内の騒音測定

摘要

建物用途の複合化に伴い超高層建物では機械室が建物の中間階に設置され，直上や直下階が居住空間となる事例が多く見られる。 オフィスとホテルが同居する場合は，機械室を挟hで下階に事務所，上階にホテル客室が計画され，特にホテル客室への騒音の影響が問題となり，対策方法を決定するためには原因となっている音源や部位を測定により特定する必要がある。 機械室からの騒音については，空気伝搬音によるものなのか固体伝搬音によるものかといった伝搬経路の特定が対策を考える上で重要である。 また機械室内には音源となる機器の種類や台数が多いことや，ダクト·配管などの機器に付随する音源があることから原因の特定が難しい場合が多い。今回，直下階に機械室を持っホテル客室で機械室からの騒音が問題となり，その原因究明のための測定を行った事例について紹介する。