道路交通振動予測計算方法(INCE/J RTV-MODEL 2003)

摘要

道路交通振動の予測に関しては，物理数学的なモデルに基づいた予測計算方法も提案されているが，環境影響評価等の実務面では，いわゆる「土木研究所式」が唯一の方法として利用されている。しかしながら，この予測計算方法は，データの蓄積による，統計的かつ経験的な側面が強い。 環境影響評価法では，一定規模以上の事業は，調査，予測及び評価をすることを法律で義務付けられており，学術的な根拠に基づいた方法で予測計算をすること，また，不確実な場合においては，その理由を明らかにすることが求められている。道路交通騒音の予測に関しては，同様な社会的要請が早くからあり，（社）日本音響学会は，等価騒音レベル(L{sub}Aeq)を予測量とする物理的な計算モデル(ASJ Model 1993)を提案し，更にそれを発展させた予測計算モデル（ASJ Model 1998, ASJ RTN－Model 2003)を公表しており，このモデルは環境影響評価においても広く利用されている。