ITERを軸としての核融合開発と最近の成果：国際核融合材料照射施設IFMIFの工学設計と実証活動

摘要

材料開発とその適格性保証は，ITER計画と並hで核融合発電実証プラント建設に至る道程における最重要課題である。 ITER建設地が決定され，我が国においては，核融合開発の「幅広いアプローチ」（以下ではBAとする）が開始されようとしているが，その中にIFMIF計画の次期活動である工学実証·工学設計活動(EVEDA: Engineering Validation and Engineering Design Activities)が盛り込まれたことは，その重要性を考えれば当然であるといえよう。 これにより，IFMIFの建設実現に向けた活動がようやく本格的に動き出すことになる。本稿では，IFMIF活動のこれまでの成果の概要を紹介し，EVEDA活動への移行準備が整っていることを報告すると共に，EVEDA活動での実施内容と活動の枠組み，およびこれらに関係した課題について触れる。 なお，関連記事をプラズマ核融合学会誌にも掲載しているので，併せてお読みいただければ好都合である。