核燃料工学の基礎一軽水炉燃料を中心に：第7回 軽水炉燃料の加工

摘要

軽水炉燃料の加工とは，濃縮工場で濃縮六フッ化ウラン(UF{sub}6)を受け取り，加工工場に輸送して燃料集合体に加工し，原子力発電所サイトまで輸送する業務をいう。濃縮UF{sub}6までには，ウラン鉱石の採鉱，粗精錬（「イエローケーキ」にする），精錬，転換（UF{sub}6 にする），濃縮という工程が必要であるが，ここでは解説を省略する。 日本で核燃料加工を事業としているのは，グローバル·ニュークリア·フュエル·ジャパン(GNF- J)，三菱原子燃料（株）(MNF)および原子燃料工業（株）(NFI)である。 GNF-JがBWR燃料，MNFがPWR燃料，NFIがBWR，PWR燃料を加工している。 各社とも，1970年代初期から軽水炉燃料加工の事業を開始した。 初期は海外から技術を導入し，その後，国産技術の開発に努め，1980年代には国産化率100％となり，1990年代からは完全に自主技術で事業を進めている。