ステレオカメラと位相シフトによる拡散反射面と鏡面の3次元形状計測

摘要

ステレオカメラに加えて，プロジェクタのかわりにディスプレイを使用し，鏡面反射面の計測手法を提案する．ディスプレイが横方向と縦方向の位相シフトを行うと，それぞれのカメラでも観測できる．そして，鏡面反射の場合に入射角と反射角が等しいという関係を用いることにより，鏡面の各点の法線方向と3次元座標を同時に求められることを示す．ディスプレイに2次元の位相パターンを表示させる研究は報告されているが，カメラが1台しか使用されていないため解は一意ではなく実用的ではない．拡散反射面の計測精度を実験によって評価した．200mmの平面を計測した3次元点群の平面ばらつきが20ミクロン程度であった．鏡面の計測実験を進めているところであり，結果は本稿に間に合わなかった．