水や空気を冷媒として用いた冷凍空調技術：水冷媒－自然冷熱併用型農産物貯蔵システム

摘要

北海道電力㈱総合研究所と田尻機械工業㈱では，平成11～12年度に農産物低温貯蔵用冷熱源として，深夜電力を利用した機械製氷と冬期間の低温外気を冷熱源とした自然製氷蓄熱技術の併用による省スペース·省エネルギーな冷熱蓄熱技術を確立し，北海道の寒冷な気候を生かした低コスト農産物低温貯蔵システム（以下，本システムと称す）の実用化に取り組hだ．この結果，自然製氷における外気温度と散水量，散水間隔の関係やそのときの製氷量などの成果を得た．こうした成果を基に，2004年度に北電総合設計㈱（協力会社：北海道電力㈱総合研究所，田尻機械工業㈱，苫小牧栗林運輸㈱）が「北海道開発局（国土交通省）雪氷冷熱エネルギー活用推進調査業務（以下，本調査業務）」を受託し，本システムの実用性について実際の冷蔵倉庫を用いて深夜電力を活用した機械製氷，自然製氷および貯蔵品品質などについて評価を行った．