日米欧の産業構造の変化とロジスティクストレンド～「災害ロジスティクス」関連ビジネスの可能性

摘要

日本のみならず世界的規模で被災～避難～復旧～防災にいたる一連の「災害チェーン」における最適化を考える必要が出てきている。それぞれの災害フェーズにおける物流課題を整理し、その対策を立てる必要がある。災害チェーンの傾向としては初動のつまずきが大きいために対応が遅れることが少なくない。しかしながら初動のつまずきが大きいということは二精神的に不安定な被災者などの不安を増幅させることにもなり、なhとしても避けたいところでもある。そこで対策として浮上するのは行政サイドが初動の段階で自律的な災害サプライチェーンを構築し、それを複数の民間企業がシステマチックにフォローしていくという体制作りである。民間企業が本格的に動き出すまでの初動時間に行政·災害SCMが起動し、災害情報を共有し、「必要なところに必要なモノを必要なだけ供給する」ことで災害の各フェーズの初期ダメージを最小限に抑えるようにするのである。