斜面対策工に特化した「のり面CIM」の開発: グラウンドアンカー工や鉄筋挿入工の管理システムの高度化

摘要

現在、建設業界では、生産システムの業務効率化や高度化を目指してCIM（Construction Information Modeling/Management）の導入が活発化している。その中で、斜面対策工事では、トンネル工事やダム工事、道路工事、橋梁工事等と比較すると、CIMの導入事例が少ない傾向がみられる。例えば、日本建設業連合会による「2018施工CIM事例集」では、トンネル11件、シールド6件、ダム2件、道路5件、橋梁7件に対して、斜面対策工事は0件となっており、2019年版においても筆者らが登録した1件のみとなっている。また、国土交通省によるCIM導入ガイドライン（案）においても斜面対策工は現段階で示されていない。