3次元TSPシステムの現場への適用－反射法地震探査による切羽前方探査

摘要

複雑な地山を対像とする山岳トンネルの施工において、事前調査の経済的な制約などからトンネル全線にわたり詳細な地質情報を得ることは困難であり、施工中に切羽前方の地山状況を予測することは、工事の安全性や経済性を高めるうえで不可欠となりつつある。 施工中の調査においては、工事の安全性や経済性はもとより施工を妨げない切羽前方予測手法の確立が望まれており、特に湧水を伴う断層破砕帯や切羽が自立しない地質不良部の存在を掘削前に予測することは、トンネルの調査·施工技術の中で最も重要な課題の1つとなっている。