建設施工の安全対策：主な建設機械の安全対策の現状と今後の取り組み－ブルドーザ

摘要

安全衛生年鑑 平成13年版によると建設機械による死亡災害は平成12年に144件発生している。 このうちブルドーザによる割合は全体の6％（9件）と少ない（第1図）が、稼働台数が少ないことを考慮した場合災害が起こりにくいとは言えず、今後とも無災害を目指した取り組みが必要である。 また、この9件の内訳をみると「はさまれ·巻き込まれ」が3件、「激突され」が2件と、この2つで半数以上を占めており、ブルドーザを運転中のオペレータよりも周囲の作業者、またはオペレータがブルドーザに乗り降りする際に災害が発生しているものと思われる。 このため機械に施す安全対策として、オペレータ自身を守ることはもとより、周囲の機械や作業者への安全も考慮に入れた対策を盛り込むことも非常に重要である。 キャタピラー社では従来より安全を最優先するという企業理念に基づいて製品開発を行っている。 ここではこの思想に基づいて設計されたCATブルドーザの安全対策の内容について紹介する。