非線形超音波（高調波）法による材料異質部の画像化－アーク溶接部及びスポット溶接部凝固境界画像化を中心として

摘要

4年前に、非線形超音波（高調波）を用いてナノメートル台の微小隙間を持つ密着き裂や微細損傷を画像化する手法について紹介した。今回は、アーク溶接部及びスポット溶接凝固境界画像化を中心に、非線形超音波を用いて隙間を持たない材料内の異質部を画像化できることを示す。さしあたり、非線形超音波（高調波）法を「一定周波数の大振幅正弦波バースト波を材料内に入射し、弱結合部または異質部を揺り動かしたとき発生する、入射周波数の整数倍周波数を持つ高調波を抽出し、その振幅あるいは時間差を用いて密着したき裂や微細損傷を検出、あるいは材料特性を評価する方法」と定義しておく。