高速飛翔体用推進装置における燃焼：カムイロケット燃焼室における固体燃料の燃焼

摘要

これまで述べてきたように，CAMUI型ハイブリッドロケットの燃焼室内では酸化剤を含hだ燃焼ガスが燃焼面に垂直に衝突し，淀み点近傍で熱伝達·ガス化·拡散燃焼が進行する．衝突噴流による熱伝達促進については，タービンブレードの冷却や金属加工等で多くの応用例が有るために研究が盛hであるが，衝突面が固体燃料の燃焼面で，表面からガス化により燃料ガスが供給され拡散火炎が形成される形態での熱伝達特性については研究例がほとhど存在しない．著者らがCAMUI型ハイブリッドロケットを提案して初めてこの物理現象に対応するアプリケーションが登場したこともあり，解明すべき基礎物理現象がまだ多く残されているというのが現状である．