鉄道クレーン－JR東日本が導入したKRC810N型

摘要

移動式クレーンの中でも「鉄道クレーン」は数が少なく目にする機会は非常に少ない。作業中の姿となると基本的に終電後から初電までの時間帯なので，なおさらである。JR東日本では線路内の工事に使用する鉄道クレーンを自社で保有，運用してきたが，先ごろ使用する機械の老朽化取替えで鉄道クレーンの世代交代を行ったところである。JR東日本はクレーンのメーカーではないが，メーカー，輸入商社が三位一体となり使い勝手の良い鉄道クレーンの仕様決定を行い，このほど2編成の導入を行った。線路内で使用することに特化した鉄道クレーンについて，その特徴や設計思想について本稿で述べる。