飲料製造技術と品貭保証技術：ペットボトル飲料製造ラインに適した潤滑剤－ドライエックスプログラム

摘要

飲料工場では，容器搬送をスムーズにするためにコンベア上にスプレーして使用する潤滑剤が一般的に使用されている。 このコンベア用潤滑剤の主な役割は，コンベア上の容器搬送をスムーズにし生産性を向上させることである。 そのためには，図1に示すようにいくつかの箇所で摩擦の軽減が要求される。 A：搬送する容器とコンベアチェーンとの間の摩擦；B：コンベアチェーンとコンベアチェーンとの間の摩擦；C：コンベアチェーンとレールとの間の摩擦これらの箇所での摩擦を軽減させるために，古くは固形石鹸をコンベア上に置き摩擦を軽減させていたが，泡立ちが多い，石鹸カスが汚れとなるという問題があった。 そこで，石鹸カスが生成しないようにキレート剤を配合し水の硬度成分を封鎖する技術を用いて脂肪酸石鹸ベースの液体潤滑剤が開発された。 しかし，飲料工場では，工場ごとで潤滑剤を希釈する水の硬度成分が異なるため，希釈倍率が潤滑剤の滑り性能ではなくキレートカに依存する結果となった。 そのため，幅広く対応させるために過剰にキレート剤を配合するか，低硬度，中硬度，高硬度対応などいくつかの製品群を揃える必要があった。 しかし，各種硬度対応のために品種をそろえても，脂肪酸石鹸ベースの潤滑剤では泡立ちが多いという欠点が解決できなかった。 その後，水の硬度成分を受けにくく，泡立ちを抑えるために界面活性剤などを主に配合した合成系の潤滑剤が開発されたが，水で希釈するタイプの潤滑剤には共通した幾つかの問題点がある。