食品安全マネジメントを取り巻く方向性

摘要

食品を取り巻くこのような市場背景をベースに，食品安全達成のためのアプローチ，その手段の一環としての食品安全システム認証は，ここ数年にわたって食品事業活動に対する要求事項の見直しと検討が続けられ，GFSI（Global Food Safety Initiative）の承認スキーム要求事項の改定，及びISO22000の改定作業が実施されている。法令規制においては，国内では食品衛生管理におけるHACCPの制度化の検討，国際社会では，食品安全強化法（Food Safety Modernization：FSMA）の施行に基づく米国の食品安全·輸入規制の制度化が進められている。本稿では，これらの内容及び最新動向について概説し，これからの食品安全認証のあり方，事業活動における課題解決のための認証の活用について触れてみたい。