食品製造と圧縮空気－除菌エアーフィルターについて

摘要

圧縮空気は，一般産業用の原動力として使用される以外に，食品加工機を始め，包装機，医療器，計測器，塗装機，レジャー機，省力機器，車輪，流通産業等広い分野で使用されるようになり，その用途により圧縮空気に要求される空気の品質も多岐になってきた。 圧縮空気はエアーコンプレッサにより，大気（空気）を吸気·圧縮して作られるため，水分，塵填，油分等の不純物が存在している，これらの不純物を除去する技術はほぼ完成されている。 大気中には上記不純物と同時に細菌が存在するため，圧縮空気中にも細菌が存在するのではないかとの疑問から，昭和59年(1983)頃から横浜市衛生研究所，神奈川県衛生研究所の協力を得て細菌が存在する事を確認した。 当社では圧縮空気中に含まれる細菌や超微粒子せ除去する目的の除菌フィルターを開発·昭和61年(1986)製品化し，その後用途に沿った品種もそろえ今日に至っている。 今回は，食品製造工程におけるHACCP管理を容易にする圧縮空気設備及び使用上の留意点を，主に圧縮空気用除菌フィルターを中心に紹介する。