食品ロスと包装·流通の役割

摘要

FAO（国際連合食料農業機関）の調査によると，世界の食料全生産量の1／3にあたる約13億，金額にして1兆米ドルが毎年廃棄されていると言われている。その内訳は，先進国では生産から消費に至るフードサプライチエーンの中でのロスが多く，開発途上国では消費段階でのロスが少ないという傾向がある。一方，消費者によって廃棄される年間一人当たりの食品ロスは欧州で95kg，北米で115kg，南·東南アジアで11kg，日本で42～75kgである。欧州連合（EU）では「欧州資源効率化計画（ロードマップ）」が2011年に提出され，経済協力開発機構（OECD）は2011年から加盟国を対象として「フードチエーンにおける食品廃棄物に関する統計の収集と比較」を行うための作業に着手した。