ヒートポンプ給湯用プレート式凝縮器の伝熱特性

摘要

近年，ヒートポンプシステムの適用が給湯器に対しても広げられている．家庭用給湯器には自然冷媒CO_2を用いたシステムが実用化されている．水加熱器ではCO_2は超臨界状態で流動するため，熱交換とともに温度が低下し，常温水を高温に加熱する場合には，冷媒と水を対向流とすることで流体間温度差を小さくでき，高いCOPが期待できる．しかし，給水温度が高くなれば大きなCOPの低下につながる．今後，産業利用や暖房中心の運用を想定すると，低圧化の観点からも高沸点冷媒の利用が考えられる．その場合には，低い冷媒圧力が期待できること，また冷媒が臨界圧力以下で凝縮器として動作することから，コンパクト化および熱交換温度差を小さくするためプレート熱交換器の適用も考えられる．本研究では，ヒートポンプ給湯器への適用を想定したプレート式凝縮器の性能評価を，冷媒にHFC134a冷媒を用いて行い，プレートの波高さ，プレート枚数，設置姿勢（垂直配置もしくは水平配置），温水流量が熱交換性能に及ぼす影響を評価した．