東日本大震災からの復興と防災·減災まちづくり

摘要

未曽有の被害をもたらした東日本大震災から一年を経た現在も被災地での懸命な復興活動が続けられている。自然災害のうち、台風は襲来までの時間や進路に関する情報が全国各地の観測網により「事前」に提供されるのに対し、地震は突発的に発生するリスクである点において異なり、その対応が困難であることが課題として挙げられる。しかし、東日本大震災を契機に建築物の構造強化による防御だけではなく、地域の人と歴史や地理を考慮した社会組織体制で被害を最小化する対策が求められるようになっている。