油圧回路設計／解析システム(ICAD/SX-OCS)動特性による適用事例

摘要

近年の景気の動向を反映するように業種を問わず、各メーカにおていてコスト削減、工数低減が実施され、開発の合理化および効率化が積極的に行われている。 当社のように油圧部品を扱うメーカにおいても開発期間の短縮と開発コストの低減が急務であり、従来のような試作·実験型開発から、机上において短時間で対応できる油圧シミュレーション技術を設計に反映させる開発が重要視されている。 油圧システム開発を円滑に遂行するため、油圧回路設計から動特性解析までを一括して処理できるICAD/SX-OCS（以下OCSと略）を開発し、本誌で過去3度に渡ってソフトの特徴および解析事例を紹介させて頂いた。 今回、OCSにより当社油圧式クレーン回路の一部を抜粋し、解析を行った新たな解析事例を紹介する。 巻末には、流体系、機械系、電気系を問わずシステムの動特性解析に有効な1手法であるボンドグラフ法を用いた新規開発の解析ソフトMr.Bondを紹介する。