高速·高効率切削加工の追求：高速·高能率切削でコスト削減を実現する最新工具とその使い方

摘要

グローバル化が進展し市場はデフレと需要低迷の波にもまれ日本のモノづくりは苦戦を強いられている。 果敢にコストを削減し，付加価値の高い商品の開発にて早急に立ち直りたいものである。 出を制すの指示のもと工具費用が制限されるが，工具がなくては加工ができないことから，少しでも安価な工具へのニーズが高くなっている。 しかし製造原価の内訳を分析してみると，工具費の比率は5％以下であるのが一般統計である。 その他は一般管理費が25％，加工費（機械費，電力費，作業者の賃金など）が70％である。 この比率より工具費のみの原価低減では微々たる効果であり，むしろ，もっとも比率の高い加工費の低減に注力した方が大きく原価低減効果が出ると考えていただけるのではないだろうか。図1に製造原価の内訳比率を示す。