化学機械：圧搾脱水機構付ろ布断続走行式水平真空ろ過装置

摘要

当社のろ布断続走行式水平真空ろ過装置は、1990（平成2）年にサニタリー性に優れた新しい水平型連続真空ろ過機として自社開発した装置である。 当初はサニタリー性能に優れた小型の洗浄ろ過機として位置付けていたが、その後水平に固定されたろ過面でケーキ形成、ケーキ洗浄、脱水を行うという特徴を活かし、ろ過面上で様々な機能を付加することにより高度なろ過処理を可能とする方向性にシフトを図っていった。今回は、その中でも従来の水平式真空ろ過機の脱水能力を大幅に向上させることが可能となった付加機能である「圧搾脱水機構」について主に紹介する。 これまで水平式真空ろ過機は、ケーキの洗浄を主目的とし、脱水は後段にリスラリー＋遠心分離、もしくはリスラリー＋フィルタープレスといった手法が多く採られてきた。実際、真空による差圧脱水のみでは十分にケーキが脱水されないケースが多々あり、そのようなケーキを更に脱水するために、加圧ロールでケーキに線圧を加えて脱水する方法等がとられてきた。 しかしこの方法では線圧でケーキが崩れてしまう場合もあり、せっかく絞り出した液分が再びケーキに染み込hでしまう等で脱水に限界があった。 今回は装置の構造概要及び脱水向上のデータ例について記載する。